「あなたのAppleIDが凍結されている。至急リンク先ページでIDの確認をせよ」という内容のno.reply@appleid.ssl.comのメールはフィッシングだから気をつけろ!
今朝届いたばかりのホットなフィッシングメールを捕獲したのでご報告。
内容はAppleのサポートと名乗るところからのメールで
「あなたのApple IDがサスペンデッド(凍結)になっている
自動システムがあなたのプロフィールの詳細について確認できない問題を検知しているので至急リンク先のAppleのサイトを開いて認証をして確認してほしい。
48時間以内に認証をしないとAppleサービスの全てを凍結することになる…」
という意味合いの英文の警告メールが届いた。
差出人のメールアドレスを確認すると
no.reply@appleid.ssl.com
というなんだかもっともらしいアドレスになっている。
iPhoneで確認できるのはここまでで、リンク先のwebをいきなりiPhoneで開くのは危険なのでMacに移動してそこから確認サイトを開いた。するといかにもAppleの公式サポートページっぽいデザインのWebサイトが開いて、Apple IDとパスワードをフォームに入力するように要求している。
入力しないで他のページに飛ぼうとしても「手続きを完了してからリンク先に移動する」というポップアップが出るばかり。
プライバシーポリシーや利用規約へのリンクを踏んでも同じで、もうここでフィッシング確定なのだが、URLにも細工がしてあったりで、見た目はApple公式サイトそっくりだしiPhoneだけでネットしているリテラシー低めの人はこれ引っかかってしまうんではないかなと感じた。
なので詳細をキャプチャで上げておく。

iPhoneの普及以来Apple公式サポートを名乗るフィッシングメールは
数限りなく来ていたが今朝届いたこれはなかなか精巧にできている
「利用者様、あなたのApple IDが凍結されています。
お客様のIDが認証できなくなっているのでリンク先ページで再認証してください48時間以内に認証されない場合はAppleの全てのサービスを停止します」
という内容のメール

差出人はno.reply@appleid.ssl.comというもっともらしいメールアドレスだった

リンク先ページを確認したかったのでiPhoneを閉じてMacに移動
この時点でApple IDに登録しているのと別のメールアドレスにこのメールが来ていたので
フィッシングメールであることは確信していたのだが面白いので細かく見てみたくなった開いたところ実によくできた、見た目はApple公式ページそっくりのページが開く
IDとパスワードをフォームに入れて確認せよとちゃんと日本語で指示してくれる

上のトップページリンクや他のメニューのどのリンクを踏んでも
「認証を完了させてから他のページに移動せよ」というポップアップが出る
これも公式ページではありえない動きだ

ページソースを見るとリンクはすべてダミーでどのリンクを踏んでも
このポップアップが出るだけの構成になっている
プライバシーポリシーや利用規約のページもそうなっていて
サイトポリシーや規約をログインしないと見られないなんてあり得ないのでここでもこのサイトがインチキだとわかる

このサイトのURLの出だしはsupport.apple.comともっともらしいドメインになっているが
URLの見方を知っている人なら認証を見なくてもapple.comのうしろが
スラッシュになっていないのは変だろ思うはずだ
ずらずらっと見ていくと最初のスラッシュの前のドメインは
eu0.ssl-eu.comとなっていてAppleとは何の関係もないURLであることがわかる
サイトの目的は…もちろんあなたのApple IDをパスワードを抜いて
勝手に買い物したりという詐欺を意図しているに違いない
この手の詐欺サイトは主に英語サイトが多かったがこのサイトは日本語であることに注目
<追記>
ちょっとイタズラ心が湧いてきたので嘘のIDで再登録に挑戦してみた。
例のフィッシングサイトに嘘のIDでログオンしたらどうなるかやってみた
mutamac@muta.comなんてApple IDはもちろん実在しない
パスワードもでたらめ
サインインをして確認に進むと…
登録情報を再確認するのですべて入力しろと求められる
もちろんすべて適当だ
カードの種類でBISAカードなんてクレジットカードはないんだけど?
セキュリティの質問を選択すると私の母親は何巫女か質問された
アニメの見過ぎじゃないの?
確認終了ボタンをクリックすると執拗に有効なカード番号を入れ直せと言われる
逆に言うとそれ以外のところはチェックしていないみたいだ
BISAカードはOKなの?
千代田区千代田1-1-1はOKなの?
毎回カード番号のフォームがハイライトするのでApple本家サイトに
カード番号が通るのか照会をかけているのかもしれない
このフィッシングサイトはどうやらIDとカード番号を抜くのが目的のようだ
ここに本当のIDとカード番号を入れたらおそらく本物のiTunes Storeにリンクが飛んで
ある日カードに身に覚えがない請求が来てカード番号を
抜かれたことに気がつくという仕組みかもしれない